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ホーム ■誰にでもあるガン因子
*死因のトップ、ガン
一九八一年以来、ガンは脳卒中を抜いて死因のトップを走り続けています。
これは、高血圧に効く降圧剤が開発されたり、減塩ブームの影響で食生活が改善されたことにより、脳卒中が減少したからです。つまり相対的な比較で死因のトップになっていると言えましょう。
ガンは本当に急増しているのでしょうか。何をねぼけたこと言ってるんだ、死因のトップ、ガンだはないか。
確かにデータからしてガンによる死亡率は上がっています。この原因の一つとして高齢化社会の進行があるとみています。確かにデータからしてガンによる死亡率は上がっています。私はこの原因の一つとして高齢化社会の進行があるとみています。
ガンは感染性の病気などとはちがい、突然発症するようなことはありません。正常な細胞が突然変異を起こしてガン細胞になり、ガンを発症 するまでに、通常、20〜30年はかかるといわれています。
したがって、社会の高齢化が進めば、つまり長生きする人が増えればガンも増えるということです。

*神経質になりすぎるな

しかし「一年に30万人ちかくがガンで死んでいる。死因の30%、三・五 人に一人はガンで………」などと、医者にやたらと脅かされたという患者さんがよくあります。
たしかに統計上はそうですが、高齢化社 会の進行による自然増くらいに楽に考えたほうがいいと思います。
昔から楽天的な人ほどガンにかかりにくいということがいわれています。逆に悲観的、心配性、恨み性などマィナスの性格の人はガンにかかりやすいというのですが、ほんとかなと思わせるような話です。
しかし最近、そうしたマイナスの感情はガン細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラ上細胞という細胞の力を低下させ、いつも明るく楽天的な感情はNK細胞を活性化さぜることが、精神免疫学で報告されています。昔からいわれていたことは本当だったわけです。
とはいえガンがやっかいな病気であることには変わりません。
減っているガンもあれば、増えているガンもあります。胃ガンや子宮ガン減ってきています。
逆に食生活の欧米化にともなって、大腸ガンや乳ガンが増えています。肺ガンも増えています。肺ガンの原因の60%ははりタバコ。 一日40本吸う人の肺ガンにかかる確率は、吸わない人の20倍といわれています。
また肺だけじゃなく、咽頭ガン、口腔ガン、その他の臓器のガンにも影響していることがわかっています。やはり禁煙がいちばんです。

*誰にでもあるガン遺伝子

私たちの体はおよそ60兆個のf胞でできています。そしてその細胞核にはおよそ10万個の遺伝子があるといわれています。
正常な遺伝子には、ガン遺伝子の原形ともいうべきプロトガン遺伝子や、プロトガン遺伝子を抑制するガン抑制遺伝子があります。
ガン遺伝子は現在五①種類以上見つかっています。またこの遺伝子が誰にもの細胞の中にあることがわかっでいます。
このことは、ガンという病気が決して特別な人がかかるものではなく、誰でもかかる可能性のある病気だということを意味しています。
プロトガン遺伝子に異常が起き、ガン細胞の増殖を抑制できなくなった状態がガン。しかし、ブロトガン遺伝子が正常で、ガン抑制遺伝子が元気に機能していれば、遺伝子は体が必要としている分だけタンパク質をつくっていて、問題はありません。
ところが発ガン物質などが要因で遺伝子にキズがつき(ガン遺伝子)やがてガン細胞が発生します。
最初は一個であったガン細胞も、タンパク質が異常につくられるようになり、増殖をはじめるわけです。
細胞分裂、増殖をくり返し、20年、30年という長い時間をかけて、臨床の対象となるようなガンになるわけです。

*発ガン物質と発ガンまで
ほとんどのガンは発ガン物質による正常細胞の突然変異が原因です。
私たちは発ガシ物質に囲まれて生活しています。すなわちタバコ、紫外線、食品添加物、農薬づけの農産物、汚染された河川や海からの水産物などなど、疑いはじめたらきりがありません。
もちろんすべての発ガン物質がガンを引き起こすわけではありません。発ガン性の弱いものから強いものまで、その性質もさまざまです。
近年、突然変異によってガン細胞ができるプロセスには、次のように4段階があることがわかってきました。

1、発ガン物質が体に取り込まれる。

2、取り込まれた発ガン物質の大半は代謝され対外に排泄されるが、一部は細胞内にとどまる。

3、とどまった発ガン物質は遺伝子のDNAに傷害を与える。この時からだの防御機能が正常であれば、ほとんどのDNAは修復される。

4、修復されなかったDNAが異常な組みムロわせのDNAをつくりだす。異常なDNAが複数作られるとガン遺伝子が活性化し、ガン細胞ができる。これが増殖することでガンになる。
つまり、突然変異でガン細胞が生まれ、その増殖によってガンという病気になる経過をたどるのです。

しかし前にもいいましたが、ガンだとみつかるようになるまでにこの増殖期間が20、30年かかります。

*「ガンは増えている」への疑問

冒頭でも触れましたが、ガンが増えているのは高齢化社会の進行のためであって、急増しているとは思えません。
そればかりか、医師の診断によってガンにされているケースもあるほどなのです。
これは後ほど詳述しますが、医者がガンと診断すれば、すぐに切除手術、ついで念のためにと抗ガン剤投与ということになるでしょう。
今、日本のガン治療の主流となっているこのパターンで、逆に苦しみながら命を縮めていることが少なくありません。
, 高齢者が事故にあい、たまたまガンが発・見されるというケースも増えています。
検診がさかんに行われるようになり、見かけ上ガン・が増えてきたといってよいでしょう。
ガンであるかどうかは顕微鏡を使った病理診断によります。これはガン細胞の顔付きからその性格を当てるというものです。この判断はかなりむずかしく、一定の誤りが起きます。見たところ、細胞の表情はまったくガシだが、実は転移しない病変までもがガンと診断されてしまうわけです。
最近、これを「がんもどき」近藤誠・慶大医学部講師と呼ばれたりもしています。
早期ガンには「がんもどき」が多いといわれ、「ガン、早期発見、早期治療」を念仏のようにくりかえす現在の日本の医療情勢下では、はたして何人の患者さんが必要もない外科手術、有害な抗ガン剤投与を受け、命を縮めて逝ったことでしょうか。
これを思うとき、やりきれなさを痛切に感じます。
「ガンが死因のトップ」ということのウラには、こうした事情もあるのです。

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